デジタルメモ端末ポメラ(pomera)で作成したテキストをGitHubでPCと同期する(1)

ポメラについて

ポメラ(pomera)株式会社キングジムが開発、販売しているデジタルメモ端末である。テキスト入力に特化し、小型ながら入力しやすいキーボードと必要十分な画面を持つ。テキスト入力に特化しているため、ポメラ単体で図を用いた資料の作成やブログの編集を行うなどはできないが、そのコンセプトや使いやすさから多くのファンを持ち、初号機であるDM10(2008年)以降モデルチェンジを重ね、最新モデルはDM250(2022年)となっている。

ポメラを使用するメリット

ポメラはテキスト入力に特化しているため、画面を開いてすぐ入力が開始できること、キーボードそのものが入力しやすく設計されていることが特徴だが、その他にも強力なメリットがある。

それは、「テキスト入力しかできないため、他の用途による邪魔が入らない」こと。

この邪魔が入らないことが大きな意味を持つ。日頃PCやスマホを使う機会が多いが、これらの機器は出来ることが多くとにかく邪魔が入りやすい。資料を作らないといけないのについついSNSやYouTube動画を見てしまい、そこから関連する投稿や動画を延々みてしまった…といった経験のある方も多いと思う。私もついついネットサーフィンをし続けてしまうことが多くある。そもそも私は気が散りやすい質なのかもしれないが…

ついつい気が散ってしまってやるべきことに集中できないことはよくあるが、対策として邪魔が入らない環境を整えるのは有効で、私がためしてみて効果を感じられたものをいくつか記載する。

(1)ポメラを用いた資料作成

  • ポメラを用いて邪魔が入らない状態にする
  • 邪魔が入らない状態で考えをまとめてを下書きを作成する
  • 下書きをPCに移動し、資料を参照/グラフを追加などを行い資料として完成させていく

書き始めるまでや、全体の流れが見える状態にするまでが億劫になるのでここをできるだけ集中して実施することが狙い。また、じっくり考えをまとめる時間をとる際にも邪魔が入らない環境は有効だ。

(2)Kindle端末で読書

  • 電子書籍を読む場合はスマホやタブレットではなく、Kindle端末を用いる
  • その際、購入した書籍を何でもかんでもKindle端末に入れておくのではなく、読みたい本に絞っておく

こちらもやはりSNSなど何でもできてしまうスマホではなく、読書機能に特化したKindle端末を活用する方法。

(3)ノイズキャンセリングイヤホンを使用する

周りの物音や声が気になってしまうときにはノイズキャンセリングイヤホンも有効。

Kindle端末やイヤホンについてもどこかで書きたいところだが、今回はポメラについて説明。余談だが読書メモを残す際にもポメラは使いやすい。

課題、やりたいこと

前述の通り、ポメラは考えをまとめたり下書きやメモを作成するのに非常に強力なツールだが、これ単体で資料として完成させるのは難しく(体裁を整えたり、図説したりすることも多いため)、入力したテキストをPCに移動して、PCで活用することが多い。

入力したテキストをPCに送る方法はいくつかある。

  • USBケーブルでポメラ本体とPCを接続する
  • SDカード経由でPCにコピーする
  • テキストをQRコードに変換し、スマホで読み取る
  • ポメラSync、アップロード機能を用いてメールで送信する

など。USBケーブルで接続する、SDカードで移動するというシンプルな方法や、QRコード変換、また、最近の機種ではネットワークに接続できるメリットを活かした方法があるが、いずれも少し手間がかかる印象。また、作成したテキストはPCに移動するだけではなく、ポメラでもPCでも編集した際に、常に最新の状態を保てるよう、ポメラとPCで同期したいという要望が出てくる。とくに、考えをまとめたいという用途では追記修正することが多いため、同期できれば使い勝手が向上する。

そこで、入力したテキストをポメラ/PCで同期させる環境を構築する。

環境、手順概要

構築した環境は下記の構成。

  • ポメラ(私の環境ではDM200を使用。Linux化実施済のもの。
    今回の手順ではLinux上からGitに接続するため、DM200、DM250が対象機種となる)
  • Github(作成したテキストのマスター/履歴管理を行う。
    メモや考えをまとめたり、下書きが多くあるのでprivate repositoryを用いる)
  • PC(なんで良いがGitが使えるようにしておく)

テキストを作成し、PCから使用する際の大まかな流れは、

  • ポメラ本来のOS上でテキストを作成する
  • ポメラをLinuxに切り替える(簡単な操作で切替可能)
  • Linux上からWiFi接続、GitHubへのアップロードを実行(一連の処理をスクリプト化しておくと楽)
  • PCからGithub上のテキストを取得

ポメラ用のLinux環境を作成、公開してくださっていることにただただ感謝するばかり。せめてもの感謝でまとめを購入した。

次回予定

今回は背景と概要を記載したが、環境構築のやり方はボリュームがあるので次回以降に記載したい。